～栄養の基本（ダイエットのために知っておきたいこと）～⑥
2021.11.20
タンパク質とは その４
運動選手がよく摂取するタンパク質のなかでプロティンに次いで昔から人気があるのがBCAAです。
BCAAとは筋肉の主原料となるアミノ酸の中のである「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の三つのアミノ酸の総称を言います。
Branched Chain Amino Acidsの略称で、分岐鎖（ぶんきさ）アミノ酸と呼ばれます。
そして、BCAAは必須アミノ酸として利用されるほかに重要な独自効果を持ちます。
①筋力向上効果
タンパク質を合成する能力、いわゆる「アナボリック作用」を強力にする効果があります。
トレーニング終了後は筋肉にアミノ酸が吸収され、筋肉を合成しますが、この働きをスピーディにする働きがあります。
また、筋肉の超回復に効果があります。
②覚醒作用
「セロトニン」（アミノ酸の一種であるトリプトファンから生合成）という疲労感や眠気を起こす神経伝達物質がありますが、BCAAにはセロトニンを作るときに必要となります。
また、アミノ酸の「トリプトファン」が脳に入るのを邪魔する働きがあるため疲労感、眠気の除去に効果があります。
プレー前、トレーニング前に摂取することにより、プレー、トレーニング後半の集中力の低下を予防する働きがあります。
③スタミナ向上
BCAAは特に強い運動をするときのエネルギー源として使われます。
またグリコーゲンを溜める働きもあるため疲労回復にも効果があります。
④ダイエット効果
実験では腹部の脂肪細胞を多く燃やす働きがあることが報告されており、内臓脂肪を燃やす効果もあります。
また、BCAAはｍTORシグナル伝達経路を活性化させることにより、身体の中のエネルギー量が充分にあると判断することで食欲を抑制することが出来ます。
ダイエット時にどうしても食欲が収まらないときにはBCAAを３～５ｇ飲んでみると、食欲が減退します。
このような働きから、運動前、運動中などの積極的な摂取をお勧めしています。
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