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加圧トレーニングと栄養摂取⑩

2017.12.11

今回のブログも前回と同様にダイエット中でも摂取必要のある脂質について考えてみます。

 

前回は炭素数の数による分類での中鎖脂肪酸の摂取の意義について書かせていただきました。

 

今回は脂肪の構造から「飽和」しているか、していないかでの分類方法での摂取すべき必要のある脂質をみてみます。

 

 

 

まず、脂肪酸は飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に分類されます。

 

構造式を見てみると、脂肪酸の構成物質である炭素原子は他の原子と結ぶことができる手を4本持っています。

 

その4本の内2本は炭素原子と結びつき、残りの2本は水素原子と結びついている状態を「飽和」しているので飽和脂肪酸と呼び、炭素原子が水素原子と1本の手でしか結びつかず炭素間で二重結合をしているものを不飽和脂肪酸と呼びます。

 

飽和しているかどうかで形状が変わります。

 

飽和脂肪酸は結合がしっかりしているため常温では固体になります。(融点が高い)

 

代表的なものは動物性の油になります。

 

[飽和脂肪酸の構造式]

 

 

 

そして、不飽和脂肪酸は二重結合の場所があるため物質が曲がりやすくなるため、ぐにゃぐにゃになりやすく液体になります。

 

その二重結合が一箇所だけある脂質を一価不飽和脂肪酸、二重結合が二箇所以上あるものを多価不飽和脂肪酸と分類されます。

 

代表的なものが植物油で一価不飽和脂肪酸の代表的なものがオレイン酸でオリーブオイルによく含まれていることでも有名です。

 

次に多価不飽和脂肪酸は構造式から見てみます。

 

多価不飽和脂肪酸も分類の仕方があり、二重結合がメチル基とカルボキシル基ではさまれた炭素のメチル基側から何番目に最初の二重結合があるのかでオメガ3(3番目に二重結合)オメガ6(6番目に二重結合)とにわけられます。(ちなみに一価不飽和脂肪酸代表のオレイン酸は9番目のみに二重結合があるのでオメガ6になります)

 

[不飽和脂肪酸の構造式]

 

オメガ3で代表的なものがαリノレン酸で亜麻仁油やえごま油、しそ油や魚の油に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)ドコサヘキサエン酸(DHA)です。

 

ちなみにエイコサペンタエン酸のペンタはギリシャ数字の「5」を表す言葉で5つ二重結合があるという意味でドコサヘキサエン酸のヘキサはギリシャ文字の「6」を表し6つの二重結合を持つ脂肪酸という意味になります。

 

 

 

オメガ6で代表的なものがリノール酸で多くの植物油に含まれる代表的な脂質です。そのため普通の食事の場合摂取不足になることはありません。

 

そしてこれら多価不飽和脂肪酸のオメガ3系、オメガ6系は身体の中で作り出すことができない為、食事として摂取する必要があるので、必須脂肪酸と呼ばれています。

 

 

 

では、どのように必須脂肪酸を摂取すべきでしょうか。

 

 

 

先ほど述べたようにオメガ6系の脂肪酸は摂取不足になることは通常の食事ではないため、ここではオメガ3系の油に注目してみます。

 

オメガ3系の油には亜麻仁油等にも含まれるαリノレン酸もありますが、今回は加圧トレーニングの目的にも関する筋力アップのためにも必要な魚の油であるDHA,EPAに着目してみます。

 

 

まずは基本的な情報として人間の身体には恒常性といって環境からの影響を極端に受けないようにある程度の幅で維持しようとする働きがあります。

 

このことを「ホメオスタシス」(恒常性)とよびます。

 

 

このホメオスタシスはホルモンや神経により調節されているのですが、もう少し微調整が必要な場合に働くホルモン様物質がありこれを「エイコサノイド」といいます。

 

このエイコサノイドは大きく3つの系統に分けられそれぞれ働きがあるのですが、特に摂取が必要な3系統がEPA、DHAになります。

 

一般的によく知られている働きとしてEPAは血液をサラサラにして血栓を作りにくくしたり、その働きにより動脈硬化を防いだり心筋梗塞、脳梗塞の予防といった働きがあったり、DHAは脳や網膜などの神経系に豊富に含まれているため脳のためにも良いといわれております。

 

 

 

そして加圧トレーニングとの関係でいくと原則的な考え方では加圧トレーニングは血行を制御するトレーニングのためEPAを摂取する意義は充分にあるといえますし、筋肉への働きかけもあります。

 

 

EPAの摂取によってたんぱく質の分解が抑えられたという研究やEPAの摂取によるタンパク質合成の増加があったという研究もあります。

 

また、EPAとDHAにより体脂肪の蓄積を防いだり、脂肪酸合成酵素の出現を低下させる働きもあります。

 

EPAとDHAは魚から同時に摂取可能なので単体で摂取する必要はないですが、それぞれが人の身体にとって筋力アップにしてもダイエットに関してもかなり有用な栄養素といえます。

 

たとえばサバで可食部100gあたりEPAが690mg、DHAが970mg含まれており、イワシでも同じくらいでEPA780mg、DHA870mg含まれております。

 

厚生労働省の出している「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」で調べてみるとオメガ3系の油として男性18~29歳で目安量として2.0g(2000mg)女性で1.6g(1600mg)になっています。

 

したがって、上記に書いたようにオメガ3系の油はDHA,EPAだけでなくαリノレン酸も含まれるためオメガ3系全体で考える必要もありますが、EPA、DHA、特にEPAに関する健康へのよい報告が多数あるので日常の食事の中に積極的に魚料理を中心にオメガ3系の油を摂取して欲しいものです。

 

 

 

どうしても魚が苦手な場合サプリメントに頼る場合もあるかと思いますが、DHA+EPAという形の商品が多いので、特にEPAの含有量を目安に購入していただければと思います。

 

 

 

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