ダイエットのためのスーパーフード①
2018.11.28
今回はダイエット中の効果的に栄養を摂取するためのスーパーフードをご紹介します。
加圧トレーニングに来られる方でダイエット目的の方には必ず食事指導をさせていただいております。
どうしてもダイエット中は食事内容の見直しや食べる量がどのくらいかなどをお聞きするのですが、まず最も大事な考え方は人として生活していくうえで必要な栄養素を必要な量を摂取できているかということです。
食事習慣が乱れている方でファストフードやお菓子など嗜好性の高い食べ物はどうしてもおいしさの追求や、またすぐに食べたくなるといった中毒性の高いものが多くあります。
当然食品メーカーや外食産業はまずは売れるためにおいしさの追求が第一で、栄養価といった考えは二の次になるのは仕方がないことかもしれません。
そういった生活の中で正しい知識を持って食事内容を見直すことが健康的なダイエットにもつながっていくと考えます。
そこで、今回は栄養価の高い食材として「スーパーフード」を紹介させていただくのですが、
日本スーパーフード協会の中に定義として
栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。
あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、 料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ。
と紹介されています。
また、代表的なものとして【プライマリースーパーフード10】というものがあり、
スピルリナ ・マカ ・クコの実(ゴジベリー) ・カカオ ・チアシード ・ココナッツ ・アサイー ・カムカム ・ブロッコリースーパースプラウト ・麻の実(ヘンプ)
が紹介されています。
勿論このような食品も大事な栄養素になる食品ですが、今回はもう少し身近にあるスーパーフードをお勧めしたいと考えています。
それが・・・ レバー(肝)です。
結構好き嫌いの分かれる素材になりますが、かなり栄養価が高い食品なので、知識としてどのくらいの栄養価があるのかを知っていただきたいです。
まずは栄養価の高い食品とはどういうことなのかを考えてみます。
ヒトの体にとって摂取すべき必要な栄養とは
3大栄養素といわれる炭水化物、たんぱく質、脂質です。
これら3つは基本的に人が動いたり、生きていくうえでのエネルギーとしての働きがあります。
次にビタミン・ミネラルでこの二つを合わせて5大栄養素と呼ばれています。
ビタミンには
ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンK・ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・パントテン酸・ビオチン・ビタミンC
ミネラルには
ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデン
それぞれ13種類あり微量ながらも体にとって必要な栄養素になります。
これらの栄養素を過不足なく摂取する必要があるわけですが、もう少し詳しく必要な栄養素の量とレバーに含まれる栄養の量を調べてみましょう。
今回はレバーでも牛・豚・鶏の3種類の中で最も癖の少ない鶏レバーで考えていきましょう。
鶏レバー1回の食べる量を50gとして考えてみます。焼き鳥屋さんで食べる鶏レバーの串1本分が約30gです。
三大栄養素としての鶏レバー50gの炭水化物は0.3g、たんぱく質は9.4g、脂質が1.55gです。
そしてカロリーが55.5kcalです。
今回掘り下げて調べてみたのがビタミンです。
ビタミンは上記に書いたように13種類あって、それぞれのビタミンが鶏レバーにどのくらい含まれるかを調べてみました。
30歳女性を基準(この後のすべてのビタミン、ミネラルの摂取基準も30歳女性とします)に調べてみました。
まずはビタミンA
ビタミンAは皮膚や粘膜、目の健康を維持するために不可欠なビタミンで抗酸化力を持つビタミンでもあります。
とくにこれからの風邪の季節の予防には是非とも摂取しておきたい栄養素です。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンAは7000μgREで1日の摂取基準は700μgREで上限は2700μgRE。
緑黄色野菜からも摂取できるビタミンですが吸収される効率が動物性のビタミンAのほうがはるかに高いです。
風邪気味のときとかは16000~20000μgREすなわち100gほどの鶏レバーの摂取をお勧めしています。
そして、にきびなどにも効果があるのですが、妊娠初期など取りすぎると胎児の奇形が増えることも確認されております。
摂取量のおすすめは、通常であればビタミンAには摂取の上限もありますので週1~2回をお勧めしています。
ビタミンD
カルシウムやリンの吸収を促進して骨を健康に保ちます。乳幼児や子供の骨の吸収に重要ななビタミンで不足すると高齢者や閉経後の女性の骨粗しょう症にも関係します。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンDは0.1μgで摂取基準は5.5μgです。上限は50μg。
この量だと鶏レバーだけでは足りません。ただビタミンDは日光によく当たる人では皮膚での産生が行われ夏期の晴天時で1日当たり18μg、冬期の晴天時で1日当たり10μg、また冬期の曇りの日でさえ3.75μg作られるので外出の機会を多くするのも健康にとっていいことですね。
ビタミンE
強い抗酸化力を持つビタミンで細胞の老化を防ぐことから生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンEは0.25mgで摂取基準は6.5mgです。上限は700mg。
この量だと鶏レバーだけでは足りません。そのうえ女性にとって多い症状の冷え性や肩こりなど末梢血管を広げる働きがあるため、しっかりと摂取してほしい栄養素です。
また、長期にわたる過剰な摂取以外過剰症の報告は少ないです。
ビタミンK
血液の凝固にかかわったり、丈夫な骨を作ることにも関与しています。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンEは7μgで摂取基準は65μgです。
この量だと鶏レバーだけでは足りません。納豆に多いのが有名で1/2パック(50g)で300μg(女性の必要量の5倍)も取ることができ、また過剰症の心配もありません。
ここまでが脂溶性のビタミンです。
そして水溶性ビタミン。
ビタミンB1
体内で糖質がエネルギーになるときに必要な補酵素としての重要な働きがあります。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンB1は0.19mgで摂取基準は1.1mgです。
鶏レバー50g中で1/5が賄えますが、胚芽付きの玄米や全粒粉や大豆、豚肉などにも含まれるので積極的にとっていただきたいですが、運動などによるエネルギー消費量が多い人の中には潜在的にビタミンB1の欠乏症の方も多いです。
とりあえず、ダイエット志向の場合は必要不可欠なビタミンです。
ビタミンB2
3大栄養素がエネルギーに代わるのを助けたり、成長を促進したり過酸化脂質を分解する働きがあります。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンB2は0.9mgで摂取基準は1.2mgです。
鶏レバー50gで1日の大体の量が取れてしまいますが、たとえほかの食品との合計で過剰になっても障害はないので問題ないです。
皮膚、髪、爪などの細胞の再生に関与したり子供の発育にも関与することから年齢問わずしっかりと摂取する必要があります。
ナイアシン
ナイアシンもビタミンB群の一種でビタミンB2と同様補酵素として糖質・脂質・たんぱく質のエネルギー代謝に関与します。
鶏レバー50g中に含まれるナイアシンは2.25mgで摂取基準は12mgです。上限は350mg。
ナイアシンは多くの食品(魚、肉など)に含まれているので欠乏症になることは少ないですが、飲酒の多い方の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドを分解するときの補酵素としても活躍するので飲酒量の多い場合は積極的に摂取してください。
ビタミンB6
たんぱく質の分解、再合成に欠かせないビタミンで貧血予防、肌荒れの予防などにも関係します。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンB6は0.35mgで摂取基準は1.1mgです。上限は45mg。
ビタミンB6も魚や肉など動物性食品に多く含まれており、植物性の食品にも含まれてはいますが動物性のほうが利用効率がいいです。
脂質の代謝にも関係するため大量にお酒を飲む方などの脂肪肝を防ぐためにもビタミンB6は必要です。
葉酸
葉酸もビタミンB群の一種でビタミンB12とともに赤血球を作る時に必要で胎児の正常な発育にも重要な役割があります。
鶏レバー50g中に含まれる葉酸は650μgで摂取基準は240μgです。上限は1400μg。
葉酸は核酸(DNAやRNA)を合成するために重要なビタミンで妊婦が葉酸を取ることで神経管閉鎖障害という胎児の先天的な病気を予防できることで有名でアメリカやイギリスでは妊娠予定の女性で1日400μg、妊婦はその倍取る必要があるといわれています。
また過剰による障害はありませんが、過剰摂取により亜鉛の吸収が阻害されます。
緑黄色野菜に多く含まれており、菜の花100g中340μg、ほうれん草100g中210μgの葉酸が含まれています。
ビタミンB12
造血作用に関係し、葉酸とともに悪性貧血を防いだり脳や神経の機能にも関係するホルモンです。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンB12は22.2μgで摂取基準は2.4μgです。
植物性の食品にはほとんど含まれないためベジタリアンでは欠乏する場合もあるので注意が必要ですが、一般的な食事をして動物性食品をきちんと食べていれば不足することはなく、また過剰症はありません。
ビオチン
ビオチンもビタミンB群の一種で皮膚や髪の健康を守る働きがあり、3大栄養素がエネルギーに代わるときにそれぞれの代謝を助けます。
鶏レバー50g中に含まれるビオチンは116.2μgで摂取基準は50μgです。
ビオチンは様々な食材に含まれていることや、腸内細菌でも合成するので不足することはありませんが、極端な偏食の場合等に皮膚炎や脱毛、食欲不振などの欠乏症もあります。
また、ボデイビルダーなど生の卵白を大量にとると卵白中のアビジンというたんぱく質がビオチンの吸収を阻害し欠乏症人る場合もあります。なお過剰症はありません。
パントテン酸
ビタミンB群の一種でエネルギー産生を円滑にし免疫抗体の合成や薬物の解毒作用にも関与しています。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンB6は5.05mgで摂取基準は5mgです。
鶏レバー50gで充分な量もありますが植物性、動物性まで様々な食品に含まれているので通常の食事で欠乏することはあまりないですし、過剰症もありません。
パントテン酸が原料となるコエンザイムAは3大栄養素からエネルギーを作り出すときに必要な酵素の重要な補酵素になります。
ビタミンC
活性酸素から細胞を守るために必要な抗酸化ビタミンで皮膚や血管の老化を防いだり、がんやストレスをブロックしたり美肌効果など様々な働きがあります。
鶏レバー50g中に含まれるビタミンCは10mgで摂取基準は100mgです。
ビタミンCは野菜でしか取れないと思いの方も多いですが、1日の摂取基準の10%はレバーでもとれます。
また、マンゴーと同量でさくらんぼの倍の含有量(同じ重さの場合)も鶏レバーにあるのも意外です。
当施設ではビタミンCは体内で多くの化学反応に関係するため摂取基準(100mg)の10倍以上の摂取をお勧めしています。
ここまでが鶏レバーのスーパーフードの栄養価としてのビタミン含有量になります。
ヒトとして必要不可欠なビタミンは13種類あり、そのほとんどがレバーには含まれています。
まとめてみると
鶏レバー50g中で基準値に占める割合が・・・
ビタミンA 1000%
ビタミンD 1.8%
ビタミンE 3.8%
ビタミンK 10%
ビタミンB1 17%
ビタミンB2 75%
ナイアシン 18%
ビタミンB6 31%
葉酸 270%
ビタミンB12 925%
ビオチン 232%
パントテン酸 101%
ビタミンC 10%
すべてのビタミンがレバーには含めれており、たった50gでここまでの栄養素が取れる食材はあまりないと思います。
好き嫌いの分かれる食材ではありますが、週1~2回は食べてほしいとお伝えしています。
次回は鶏レバーのミネラル成分の含有量を詳細に調べてみます。
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