ダイエットにとって朝食の摂取は必要か
2019.03.05
今回はダイエットのために朝食摂取は必要かどうか最新の報告があったのでご紹介します。
今までは「ダイエットのためには朝食抜きは絶対NG!」とか「朝食抜きは太りやすい体質になるので朝はきっちりと食事をとりましょう。」等々の意見が多くありました。
また、朝食を抜くことにより「その後の食事が過食傾向になる。」といわれることもありました。
なかなか、まとまったエビデンスがなかったために本当に朝食抜きがダイエットに良いのかはダイエット指導者にとって難しい問題でもありました。
実際、体質、習慣からかある一定数朝食をとらない方はいらっしゃいます。
その方々に肥満の方が多いかというと、一概にそういう風に感じられない場合も多くあります。
また、肥満の方に共通して朝食をとらない方が多いかというと私の感覚でいえば決して割合的に多数ではないです。
また、朝食抜きの方の昼食の食事内容をお聞きしても過食傾向にある方は少ないような気がしていました。
そこで今回エビデンスとして発表されたのがBMJ誌電子版に2019年1月30日に発表された「朝食を摂取群と非摂取群とを比較したRCTのメタアナリシス」です。
まず、「BMJ誌」ですがBritish Medical Journal(イギリス医師会雑誌)という国際的にも権威が高く日本でも医師であれば必ず読んでおくべき雑誌と言われていて、 世界五大医学雑誌などと呼ばれる代表的な医学専門誌の一つになります。
また、RCTとはランダム化比較試験のことで予防・治療の効果を科学的に評価するための介入研究で対象者を無作為に介入群(検診など、決められた方法での予防・治療を実施)と対照群(従来通りまたは何もしない)とに割り付け、その後の健康現象(罹患率・死亡率)を両群間で比較するものです。
そしてメタアナリシスとは複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること、またはそのための手法や統計解析のことであり、RCTのメタアナリシスは、根拠に基づく医療において、最も質の高い根拠とされるものになります。
そしてその内容はというと、1990~2018年に行われたRCTのメタアナリシスにより、朝食摂取群では非摂取群に比べ、1日当たりの摂取エネルギーが多く、体重も多かったため、朝食は肥満対策として必ずしも推奨できないと報告しています。
朝食の摂取が体重に及ぼす影響を検討していた7件の試験を対象にメタアナリシスを行ったところ、朝食を摂取しない集団に、小さいが有意な利益が見られました。
また、朝食摂取の群は、朝食なしの集団に比べ1日当たりの摂取エネルギーが多く、平均差は259.79kcal/日(78.87-440.71kcal/日)で、この結果は、朝食を抜いても、その後の過食傾向はないことを示唆するようです。
このような結果からダイエットが必要な方において朝食の摂取を推奨すると、逆効果になる可能性があることが示唆されました。
ただし、これらのエビデンスはあくまで体重の減少のみの考え方であり、健康やボディメイキングといった美しく痩せるといった考え方は勿論含まれておりません。
朝食をとらないことにより、筋肉が分解されたり、そのごのパフォーマンスといった考え方もないので、朝食の摂取の有無はまだまだ難しい問題です。
当施設の今の考え方は、習慣により朝食をとらない方へのダイエットにおいての朝食の摂取は無理には薦めず、かといってダイエット目的のための朝食抜きも推奨はせず目的に応じた朝食内容にしていただいております。
そして、今後も質の高いエビデンスが発表されることによって朝食の取り方が議論されることにより、指導内容に大きな変化が出るかもしれませんが、今のところこんな考えで指導させていただいております。
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