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糖質制限における体重減少のしくみについて

2016.08.23

当施設ではダイエット目的の方に対しては加圧トレーニングとともに食事療法として「糖質制限」をお薦めしています。

 

糖質制限をすると導入初期において体重が速やかに減少するのですが、その体重減少のメカニズムを生理学的観点から説明してみます。

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糖質を制限すると体内からグリコーゲンが減少していきます。
グリコーゲンとは糖を構成する基本的な単位であるグルコースが長い鎖となって繋がった形のものをいい、体を動かしたり様々なエネルギー源として使われています。

39770242 - blood sugar or glucose and insulin.
また、そのグリコーゲンが蓄えられる場所が筋肉(筋グリコーゲン)や肝臓(肝グリコーゲン)になります。

17911239 - 3d rendered illustration of the male liver

 

まず、糖質を摂取することによりインスリンによる筋肉や肝臓へのグルコースの取り込みが行われグリコーゲンとして細胞内に蓄えられます。

すると細胞内の濃度が高くなり浸透圧の関係で細胞内に水が取り込まれていきます。

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このときにグリコーゲン1gに対して水3gがくっつきます。

 

 

このくっついて存在する水のことを結合水と呼び、グリコーゲンとともにしか存在できない水になります。
(汗やおしっことして排出されません)

 

 

色々文献により差があるのですが、肝グリコーゲンとして約100g、筋グリコーゲンとして一般成人で300gくらい蓄えられています。

このグリコーゲンにそれぞれ3倍の水がくっつくことになり400×3倍で約1200gの水分が結合水としてグリコーゲンと一緒に蓄えられます。

グリコーゲンと結合水で合計400+1200で1600g位の重さになるわけです。

 

 

 

この状態で糖質制限を行うと、筋グリコーゲンや肝グリコーゲンが枯渇し、それに伴って当然結合水もなくなるわけです。

そうすることによって、約2キロ近く体重を減らすことができます。

 

 

このことが糖質制限初期における体重減少のメカニズムになります。

 

 

 

逆に考えると糖質制限を継続していた方がご飯や甘いものなど糖質をとってしまった場合において、体重の増加の大部分がグリコーゲン+結合水の重さであり、すぐに体脂肪が増えたわけではないので、そのあたりは安心してください。

糖質制限中に旅行やイレギュラーな食事会などで糖質を取ったあと思いのほか体重が増加するのはこういう理由からです。

 

 

 

その後の糖質制限のメカニズムは肝グリコーゲンの減少による体脂肪分解シグナルの増加が関与していきます。

詳細な内容はまた次の機会に。

 

———-今回のまとめ———————–

糖質制限中にたまに糖質を食べ過ぎて体重が増加しても、体脂肪がすぐに増加したわけではありません。

 

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