ブログBLOG

加圧トレーニングとダイエット①

2016.01.25

加圧トレーニングを行っている方(とくに女性)の目的の一番となるのが「ダイエット」になります。
加圧トレーニングに関してはその効果として、成長ホルモンの分泌による脂肪分解効果が期待できるのでダイエットに結びつくのですが、やはり食事内容を考えてもらうことも必要になっていきます。

当然ダイエット目的の加圧トレーニングを希望されている方の指導に際し栄養指導もさせていただいてきたのですが、個人差も多く10キロ以上簡単に減らす方がいたり、ちょっと時間がかかったりとなかなか指導通りには行かない場合もありました。

そこで、ダイエットについてもう一度真摯に向き合い、勉強をやり直してみると新たな文献や情報を得ることができ、今までの栄養指導方法を変更することとなりました。
今までに指導させていただいた方には本当に申し訳ないと思う気持ちがあり、訂正を兼ねてその内容を書かせていただきます。

carrot-1085063_640

 

今でも著名なお医者様や研究者、パーソナルトレーナーの方々が常識的に説明されているダイエットの公式。
「摂取カロリー」より「消費カロリー」が多ければ体重が増加し、逆であれば痩せるという常識です。

以前はこのダイエットの公式が揺るぎない原則だと思い、トレーニングの際にも栄養指導に使わさせていただいておりました、
その後5年前くらいから糖質制限を知り、栄養指導も糖質制限中心に変わっていったのいですが、カロリー制限もひとつのダイエット方法として紹介させていただきました。

しかし、新たにもう少し詳しく勉強していくと「生理学」、「細胞レベル」の新しく発見されたことなどや、「不食」といった極端な低栄養状態のこと、また海外の病院で行われている、医療行為としての「絶食療法」などを考えると、食事のカロリーの考え方が全く辻褄の合わないことがわかってきました。
以前のブログにも書いた「オートファジー」や食事を摂らないといった「不食」のこと、千日回峰行などを行う高僧のかたなどの摂取カロリーと消費カロリーのことなどカロリー神話では説明できない問題があります。そこで常識と思われてきたカロリーといったものもう少し詳しく調べてみました。

このことをわかりやすく理解するためにはまず、カロリーの概念からおさらいしていきます。

まず、人間の運動をカロリーとして換算するようになったかを歴史を辿ってみると、物理学で運動エネルギーやエネルギー保存の法則などが明らかにされるとともに、人体においても細胞内の代謝経路や活動量などが解明されていきました。
人体は食事から取られた栄養素を分解吸収することによって体内に取り入れ、細胞内でATPを合成して、筋肉を動かすエネルギーとして使われたり、体温というエネルギーに使われたり内蔵が動くために使われるという概念から生まれてきたものです。
そこで、代謝と活動で消費されるエネルギーをカロリーとしたわけです。

カロリーいわゆる熱量という言葉になるわけですが、その意味は水1gの温度を1℃上げるために必要なエネルギーになります。
糖質が4.1㌔カロリー、タンパク質が5.56㌔カロリー、脂質が9.45㌔カロリーの保有エネルギーを持ち、人間においては消化吸収率にばらつきや排泄分などを考慮することによりエネルギー換算係数をかけ、皆様がご存知の炭水化物とタンパク質がグラムあたり4㌔カロリー、脂質がグラムあたり9㌔カロリーになっています。
このあたりの考え方がカロリーの基本概念です。

加圧トレーニングとダイエット

では、本当にカロリー制限をすれば体重は減るのでしょうか。

長期的(約2年)なカロリー制限ダイエットで2キロ程度の減量で、運動を加える事によってさらに減る体重は1キロくらいだとした研究が多くあるという報告もありますが、当施設に来られる方やまわりでカロリー制限のみで体重を減らした方はかなり少ないです。

また、一般的には栄養素の考え方として、カラダの構成するもの、いわゆる形のあるものはタンパク質と脂質から出来、炭水化物である糖質はエネルギーになるといった原則です。
当然タンパク質も脂質もエネルギー源になりますが、エネルギー源にしかならない糖質(厳密に言えば少量ですが赤血球は糖質から作られます。)と60兆あまりある細胞を作るためのタンパク質と脂質の保有カロリーを熱量だけの概念で考えていいものでしょうか。また、このカロリーの概念が果たして、ダイエットに本当に役立つのでしょうか。

加圧トレーニングでダイエットをお考えの方にも、運動だけでなくどんな栄養をとればダイエットに役立つかという知識を知っていただければと思います。

続きは次回のブログで。

PAGE TOP