加圧トレーニングを効果的に行うために知っておきたいこと その3
2016.10.10
今回は加圧トレーニングと乳酸の関係についてです。
最近は少しづつ認識が変わってきましたが、乳酸≒疲労物質だと考えられていました。
加圧トレーニングを行うと乳酸が大量に出るため、それに対し脳が疲労を感じて成長ホルモンを出すという図式です。
実際は乳酸や水素イオン、アデノシンという無酸素性代謝物質の蓄積が加圧トレーニングの効果を助長させるとも考えられています。
ところで、加圧トレーニングを行うとなぜ大量の乳酸が作られるかということをご存知でしょうか。
ヒトの体は食べ物として取り入れた糖や脂肪からエネルギーを取り出します。(食べ物として取り入れたあとため込んでいるものも含む)
簡単に説明するとそれら糖や脂肪が多くの化学反応を経て二酸化炭素と水に分解される途中でエネルギーを放出しています。
糖は解糖系という過程によってブドウ糖からピルビン酸になり(このときにまずエネルギーが生まれます。)、そのなかで乳酸が作られます。
ピルビン酸はその後ミトコンドリアに入りTCAサイクルを経て酸化的リン酸化にてATPを作り出し、その後二酸化炭素と水に分解されていきます。
では加圧トレーニング時のエネルギー供給はどうなっているでしょうか。
加圧トレーニングは基本的には軽い負荷を用います。
軽い負荷でのトレーニングでは実際は速筋よりも遅筋のほうが多く使われ比較的解糖系のエネルギー供給でなく酸化的リン酸化系のエネルギーシステムを使うような感じがします。
しかし実際は加圧ベルトを巻くことにより、筋肉に強力な血流制限による無酸素化が進み、ブドウ糖がエネルギー源の解糖系が使われ、そのため大量の乳酸が出ると考えられています。
血流が上がることによりブドウ糖からピルビン酸への流入が多くなりそのためミトコンドリアに流れる割合が多く乳酸が作られる経路に運ばれ大量の乳酸ができます。
ここで考える必要があるのがその大量にできた乳酸です。
乳酸は実際はただの疲労物質ではなく優秀なエネルギー源です。
ブドウ糖よりエネルギーとして使われやすい形に分解されているので非常に使い勝手の良いエネルギー源です。
乳酸はピルビン酸に速やかに戻ることができ、ミトコンドリア内でエネルギー化しやすくなっています。
そしてエネルギーとして使われる場所が心筋や遅筋になります。
加圧トレーニング施設で有酸素運動を行わない施設も多くありますが、折角なら加圧トレーニングで出来た乳酸を有酸素運動のエネルギー源として利用するほうがダイエットのためにも効果があると考えられます。
また肝臓では乳酸から糖を作ることもできます。肝臓にグリコーゲンが多く蓄えられている状態ではダイエットのためのケトーシス状態にもなりにくいと言われております。
ダイエットのためには肝グリコーゲンを枯渇させる必要があるため「糖質制限」をするのですが、肝臓で糖が蓄えられるとダイエットにも不利な条件となります。
こういったことも踏まえ、当施設では加圧トレーニング後の有酸素運動を分解された遊離脂肪酸を燃焼させる意味と、加圧トレーニングによって作られた乳酸をエネルギー源として利用するといった考えをもとに有酸素運動をお薦めしております。
当施設は飽きのこないように、4種類6台の有酸素運動器具をご用意しております。
乳酸は疲労物質でなく優秀なエネルギー源です。
上手に利用しましょう。
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